福祉施設
主テーマ:既存ストックを活用した
高齢者施設整備
研究期間:2005~
研究チーム:中園・山本(助教)
畑中(M2)
平蔡(B4)・三島(B4)
研究概要
少子・高齢化や家族形態の変化が進み、かつてのように家庭での子育ての支援や家族の介護が難しくなってきました。一方で、建築分野では空き家・空き店舗等の既存ストックの有効活用が重要課題として位置づけられています。こうした社会状況の変化に対応し、既存の福祉施設・公共施設・民家等を活用した地域密着型の総合福祉拠点の整備が開始され、軽費で開設出来る利点のみでなく、地域に根ざした福祉拠点としての有効性が注目されています。
本研究テーマでは、この既存ストックを活用した福祉施設整備に着目し、施設の運営形態及び施設整備内容とコストの関連分析と、使われ方からみた空間機能の評価を行います。
2009 山口県における高齢者デイサービス施設の立地動向と充足度
全国的にも人口減少と高齢化の進行が顕著な山口県を対象に、在宅介護を支援する介護保険制度導入(2000年)後の高齢者デイサービス施設の立地動向と圏域別充足度の時系列変動を明らかにしました。
研究方法は下記のとおりです。
1)山口県の高齢者人口の推移を示し、人口・高齢化率の推移を指標として自治体を類型化し、類型別に高齢人口の推移をみる。
2)山口県の高齢者デイサービス施設整備プロセスの類型化を行い、類型別に施設整備状況をみる。
3)高齢者人口に対するデイサービス施設の充足度を把握し、人口推移類型と整備プロセス類型との関係を整理する。
2008 過疎地域における空き家を活用した地域密着型福祉施設
ネットワークの構築
阿武町では、3集落に1施設ずつ民家を活用した地域密着型福祉施設が開設されており、阿武福祉会により運営されています。
①農村の福賀集落に立地する「えんがわ」
②奈古駅そばで立地条件のよい「田中さん家」
③漁村の宇多郷集落に立地する「ひだまり」
です。
2008年度はとくに「えんがわ」を対象に、終日行動観察調査を行い、施設運営と使われ方からみた空間機能の評価を行いました。
また、他の2施設についても、空間構成や利用状況等の基礎情報の収集を行いました。
田中さん家 ひだまり
2007 既存ストックを活用した地域密着型福祉施設の事例調査
施設整備内容と改修コスト及び施設運営の仕組みと利用形態の関係を明らかにすることを目的に、山口県の「総合・循環型福祉サービス推進モデル事業」の助成金を利用して開設された下記の7施設の事例調査を行いました。
下関市豊北町「しあわせサロン」 山口市阿知須「元気ハウス」
阿武町「えんがわ」 萩市「萩民家」
山口市阿知須「和の家」 長門市「たんぽぽ」
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